赤ちゃんに青汁を飲ませてはいけない!?硝酸塩(硝酸態窒素)の危険性とは?

赤ちゃんに青汁を飲ませてはいけない!?硝酸塩(硝酸態窒素)の危険性とは?

人体に悪影響を及ぼす可能性があると言われている『硝酸態窒素』。実は、健康維持のため必要不可欠と言われている野菜に多く含まれていることをご存知でしょうか?

世界中の科学者たちも「摂取量を抑えるべき」と説明している硝酸態窒素ですが、野菜が主成分の青汁にも含まれているのかどうかが気になるところですよね。

そこで今回は、青汁に含まれている硝酸態窒素が人体に与える影響や危険性について詳しく調べてみました。

硝酸態窒素とは

硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)とは、簡単に言うと、植物にとってエネルギーとなるものです。人間に例えるとわかりやすいのですが、私たちが食事で摂取した栄養は、摂取量が多いと飢餓状態に備えて脂肪として体内に蓄積されます。植物も同様で、栄養を吸収できない時に備えて硝酸態窒素を蓄えます。

植物がする過程において、窒素、リン酸、カリウムの3大栄養素が必要不可欠です。植物は土から栄養を摂取しますが、野菜を育てるために畑に撒かれる肥料の成分が窒素なのです。

有機肥料は、もともと『アンモニア態窒素』と呼ばれる状態で存在するのですが、この状態のままでは植物は栄養を摂取することができません。土壌中の微生物が持つ『硝化菌』と反応することで、アンモニア態窒素は硝酸態窒素へと変化するのです。

有機肥料を使う場合、アンモニア態窒素から硝酸態窒素へと変化するのに時間がかかります。変化にかかる時間は天候によっても大きく左右されるため、大規模な農場の場合、収穫の時期を調整するのに苦労してしまいます。

そこで役に立つのが化学肥料です。化学肥料は初めから硝酸態窒素の状態なので、時間を置くことなく栄養として吸収できるのです。化学肥料には、気候や収穫の時期に合わせて成長を調節できるメリットがあると言えます。

植物の成長に必要不可欠な硝酸態窒素ですが、なぜ、人体に悪影響を及ぼすと言われているのでしょうか?ここからは、硝酸態窒素が人体に及ぼす影響を見ていきましょう。

酸素欠乏の原因となる

私たち人間は、呼吸をすることで体内に酸素を取り入れます。この時、血液中の鉄分と酸素が結びついて、全身に酸素を巡らせてくれます。全身へ酸素が行きわたると、次は鉄分と栄養素が結びついて、同じく全身に栄養を運んでくれます。

ところが、体内に硝酸態窒素が多い場合、この酸素呼吸の邪魔をしてしまいます。硝酸態窒素そのものが鉄分と結合してしまうため、酸素が全身に行きわたらず酸素欠乏の原因となってしまうのです。

硝酸態窒素は発がん性物質に変化する恐れがある

硝酸態窒素は、人体に吸収されると亜硝酸塩という物質に変化します。亜硝酸塩は発ガン性物質であるニトロソ化合物の生成に関係があるという研究結果があることから、硝酸態窒素の摂取量が増える=がんになる可能性があると言われているようです。

残念ながら、硝酸態窒素をどれくらい摂取すると人体に影響が出るのかという具体的な数字ははっきりとわかっていません。確かな研究結果が発表されていないということもあり、日本では野菜に含まれる硝酸態窒素の安全基準量も定められていないのです。

亜硝酸と発がんの関係性については、今もなお世界各国で研究が進められていますが、

FAO/WHO合同食品添加物専門家会合(JECFA)は、硝酸塩の摂取と発がんリスクとの間に関連があるという証拠にはならないと言っています。

出典:農林水産省-硝酸塩の健康への影響

ただし、これはあくまで成人を対象にした研究結果であって、赤ちゃんや小さな子供にはあてはまりません。過去に、硝酸態窒素が原因となった乳児の死亡事件も発生しているので、次項ではアメリカで起きた『ブルーベビー事件』を紹介します。

赤ちゃんはとくに硝酸態窒素には注意が必要

硝酸態窒素の過剰摂取による事故で有名なのが、1956年にアメリカで発生した『ブルーベビー事件』です。これは、離乳食として裏ごししたほうれん草を食べた乳児が、食後30分もしないうちに顔が真っ青になって死亡したという事件です。

1946年から1986年の間で、同様の中毒事故が2,000件以上報告され、160人の赤ちゃんが亡くなったことがわかっています。赤ちゃんが死亡したのは、前項でも紹介した酸素欠乏が原因でした。

事件当初、乳児が死亡したのは離乳食に使われた野菜が原因だと言われていました。ところが、のちの調査で粉ミルクを溶かすのに使用した井戸水に基準値を超える硝酸態窒素が含まれていたことがわかり、これが直接的な原因だということがわかったのです。

硝酸態窒素の濃度が高い場合、沸騰させても消毒されるどころかかえって濃度が高くなってしまいます。乳児は成人に比べて水分摂取量が多いですから、硝酸態窒素をより吸収しやすい体質と言えるのです。

さらに、私たち人間の体では、血液中のヘモグロビンと呼ばれる物質によって酸素が全身に運ばれています。硝酸態窒素はこのヘモグロビンを酸化させて、メトヘモグロビンと呼ばれる物質に変化します。

メトヘモグロビンには酸素を運ぶ力がありませんので、硝酸態窒素が増えると全身に酸素が行きわたらなくなります。体内の酸素濃度が低下すると、次のような症状が現れます。

酸素濃度(%)主な症状
16%呼吸脈拍増、頭痛悪心、はきけ、集中力の低下
12%筋力低下、めまい、はきけ、体温上昇
10%顔面蒼白、意識不明、嘔吐、チアノーゼ
8%昏睡
6%けいれん、呼吸停止

健康な成人であれば体内の還元作用が働くため、メトヘモグロビンはヘモグロビンへと戻されます。しかし、硝酸態窒素の摂取量が多い場合はこの還元作用が追いつかず、酸欠状態になってしまうことも考えられるのです。

乳児に関しては、メトヘモグロビンを還元する酵素がほとんどありません。また、成人に比べてヘモグロビンそのものが酸化されやすいこともあり、メトヘモグロビン血症にかかりやすいと言われているのです。

硝酸態窒素が多い野菜・少ない野菜 食べ方の工夫

硝酸態窒素が多い野菜・少ない野菜 食べ方の工夫 硝酸態窒素が多い野菜・少ない野菜 食べ方の工夫

硝酸態窒素は、私たちが普段食べている野菜に多く含まれます。とくに、ほうれん草やレタス、春菊など、土に立って生えている「立ち野菜」は、土の中の硝酸態窒素を栄養分として葉や茎の部分に多量に蓄えます。

その野菜を完全に成長しきる前に収穫してしまうので、葉や茎に硝酸態窒素がたっぷり溜まった状態になっているのです。

実際にどれくらいの量の硝酸態窒素が含まれているのか、農林水産省が過去に発表した調査結果を見てみましょう。

品目含有量(単位:mg/kg)
ほうれん草3560±552
サラダほうれん草189±233
レタス(結球)634±143
サニーレタス1230±153
サラダ菜5360±571
春菊4410±1450
ターツァイ5670±1270
青梗菜3150±1760

(注1)表中の値は硝酸イオンの値

日本は硝酸態窒素の摂取目安や基準値を定めていないので、この表を見ても多いのか少ないのかがわかりにくいですよね。参考までに、WHOが定めている食品添加物としての硝酸塩の摂取目安を見て計算してみます。

WHOが定める硝酸塩の1日の許容摂取量
3.7mg/体重1kg

例)体重50kgの人の1日の許容摂取量
3.7mg×5kg=185mg

上記の含有量の表に当てはめると、生のほうれん草であれば約52gで1日の許容摂取量に到達します。しかし、硝酸態窒素は丁寧に洗ったり茹たりすることで半分以上減らせることがわかっています。

硝酸態窒素が多く含まれるからといって、総合栄養野菜と呼ばれるくらい栄養素が豊富に含まれるほうれん草を避ける必要はありません。

加熱調理をした上で、他の食材との栄養バランスを考えながら摂取するようにしましょう。ただし、茹で汁にはたくさんの硝酸態窒素が流れ出ているので、別のメニューに使用しないよう注意して下さい。

また、キャベツや白菜、トマト、ニンジン、キュウリなどは硝酸態窒素の残留濃度が低いので、生でも安心して食べられる野菜です。硝酸態窒素がどうしても気になる人は、これらの野菜を多く取り入れたメニューにするのがいいでしょう。

青汁には硝酸態窒素が多く含まれているのか?

青汁には硝酸態窒素が多く含まれているのか?

では、野菜を主原料とする青汁にも、大量の硝酸態窒素が含まれているのでしょうか?健康のために毎日青汁を飲んでいるという人はとても気になるところですよね。

結論から言うと、青汁に含まれる程度の硝酸態窒素であれば、身体に悪影響を与える心配はありません。一日の推奨量を守っていれば、毎日継続して飲んでも全く問題ありませんので安心して下さいね。

確かに、硝酸態窒素そのものは人体にとって有害な物質で、摂取量はできるだけ抑えるように気をつけなければなりません。ただ、日頃から栄養バランスのとれた食事をとっている人であれば、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。

「硝酸態窒素は体にとって良くないもの」という研究結果が確立している一方で、どれくらいの摂取量でどのような影響があるかという具体的な数字は証明されていないのが現状です。

青汁メーカーによっては硝酸態窒素の含有量をチェックしているところもありますし、有機栽培の野菜が原料の青汁もあります。どうしても気になるという人は、青汁の成分や製造過程などを調べて選んでみるのもオススメですよ。

ただし、乳児に青汁を飲ませることは絶対にやめて下さい。日本では生後5~6ヶ月頃から離乳食を与え始めますが、基本的にはミルクや母乳で成長します。徐々に離乳食に慣らしていく過程で胃酸の分泌が始まり、普通の食事が食べられる身体に変化していきます。

乳児にとってはミルクや母乳が一番の栄養源です。青汁は食生活が偏りがちな大人のための健康補助食品なので、乳児に青汁を飲ませることは絶対にしないで下さいね。

硝酸態窒素が不安な人にオススメの青汁

硝酸態窒素が不安な人にオススメの青汁

青汁に含まれる硝酸態窒素は人体に影響がないということがわかったところで、ここからは硝酸態窒素がどうしても不安という人のために、オススメの青汁を紹介していきたいと思います。

1.大麦若葉青汁 キトサン(大正製薬)

特定保健用食品に指定されている大正製薬の『大麦若葉青汁キトサン』は、農薬を使わない有機大麦若葉が主原料の青汁です。食物繊維をはじめ、ミネラルやビタミンが豊富に含まれているので、不足しがちな栄養素を手軽に補うことができます。

血中コレステロール値を低下させる『キトサン』を配合していることから、便秘解消や高血圧、肥満予防などの効果も期待できます。上品な抹茶の風味でゴクゴク飲みやすいことも魅力的です。

2.大麦若葉青汁 デキストリン(大正製薬)

こちらも大正製薬から発売されている青汁で、血糖値が気になる人向けに開発された商品です。農薬不使用の有機大麦若葉を使用しているので、硝酸態窒素が気になる人に特にオススメしたい商品です。

デキストリンは糖の吸収を穏やかにする働きがあり、甘いものやお酒が好きな人、お腹いっぱいになるまでつい食べ過ぎてしまう人に人気の青汁です。初回限定の特典もあり、お得に健康な体を手に入れられるチャンスですね。

3.本搾り青汁ベーシック(ファンケル)

ファンケルの『本搾り青汁ベーシック』はケールを主原料とした青汁です。この商品は青汁独特の苦味やえぐみがほとんどなく、甘やとうまみがアップした飲みやすい青汁です。美味しさの秘密はケール栽培の土にこだわったミネラル農法にありました。

ミネラル農法とは、土壌中の過剰な成分は抑えて、足りない栄養素は補うという方法のこと。硝酸態窒素を把握し、多すぎる場合は大幅にカットすることができるので、硝酸態窒素が気になる人にこそ飲んでほしい青汁です。

青汁に含まれる程度の硝酸態窒素であれば身体に害を及ぼすことはない!健康のために青汁を飲みましょう!

青汁に含まれる程度の硝酸態窒素であれば身体に害を及ぼすことはない!健康のために青汁を飲みましょう!

野菜を原料としている青汁には、硝酸態窒素が含まれているのは事実です。しかし、青汁に含まれる硝酸態窒素は少量のため、人の体に悪影響を与えることはありません。

逆に硝酸態窒素を気にするあまり、栄養価の高い野菜を避けて、バランスの悪い食事をしてしまう方が、健康には悪影響を与えてしまいます。やはり、栄養不足が深刻化する現代人は、手軽に豊富な栄養が摂れる青汁が不可欠なのです。

どうしても硝酸態窒素が気になるという人は、先ほど紹介した3つの青汁を選ぶといいでしょう。健康的な毎日を送るためにも、日青汁を飲む習慣をつけましょう!

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管理人自己紹介

青葉しずく(アラフォー)

青汁の教科書を運営している管理者であり、日本一青汁に詳しい現役栄養士の青葉しずくです。

青汁は現代人に不足がちな野菜の栄養をしっかり補うことのできる数少ない健康飲料。一人でも多くの人に飲んでもらいたく、日々青汁の研究を続ける毎日です。

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