青汁を飲むと尿結石のリスクが高まるって本当?青汁に含まれるシュウ酸の量は?

青汁を飲むと尿結石のリスクが高まるって本当?青汁に含まれるシュウ酸の量は?

健康補助食品として知られている青汁ですが、「シュウ酸」が含まれているため飲み続けると尿結石のリスクが高くなるという噂があります。

長年日本人の健康を支えてきた青汁は、本当に尿結石のリスクを高めるのでしょうか?

心配に思っている人のために、尿結石と青汁の関係性について調べてみました。青汁が尿結石の原因となるのか、詳しく確認していましょう!

尿結石とはどんな病気?

尿結石とはどんな病気?

青汁との関係を詳しく知るために、まずは尿結石について詳しく見ていきましょう。

尿結石は、医学名称が『尿路結石症』と呼ばれるもので、その名のとおり尿管に石が詰まってしまう病気のこと。「石がつまった」という会話を耳にしたことがある人もいるかと思いますが、まさにそれが尿結石のことです。

尿結石は発症する部位によって次のとおりに分けられます。
  • 上部尿路結石症(腎臓や尿管に結石ができる)
  • 下部尿路結石症(膀胱や尿道に結石ができる)

日本では尿結石の95%以上が上部尿路結石症と言われているので、ここでは上部尿路結石症に関する情報を中心にお伝えします。

尿結石は中年男性や肥満体型の人に多い病気ですが、最近は若い世代や女性でも尿結石になる人が増えています。

男性11人に1人、女性26人に1人が一生の間に一度は尿路結石に罹患する

参考:尿路結石

という研究結果もあり、誰でもかかる可能性のある病気だということをしっかりと理解しましょう。

どんな症状が出るの?

尿結石の主な症状は、腰まわりや脇腹の激しい痛み、血尿などが挙げられます。

何の前触れもなく激痛に襲われることも多く、あまりの痛みに失神してしまう人もいるようです。残尿感や尿漏れ、血尿などおしっこのトラブルがある場合も尿結石になっている可能性があるかも知れません。

患者数が増加している原因のひとつとして、食生活の欧米化が理由であると考えられています。塩分や動物性たんぱく質を過剰摂取することで体内にシュウ酸という物質が蓄積され、これが結石となり痛みや血尿を引き起こすのです。

シュウ酸を多く含む代表的な食品にほうれん草やブロッコリー、抹茶などがあります。これらの野菜を原料とする青汁があることから、青汁を飲むと尿結石になるという噂が広まっているのです。

尿結石の原因について

尿結石の原因について

尿結石になってしまう原因はいくつかありますが、これらは全て日々の生活スタイルに起因しています。以下の項目を確認しながら、自分が尿結石予備軍かどうかをチェックしてみましょう。

水分不足

私たちが食事から摂取した水分や栄養は、胃で消化されたのち腸で体内に吸収されます。栄養は血液と共に全身に巡り、老廃物は尿や便となって体外へ排出さるのです。

体内の水分量が不足すると、尿の濃度が高くなります。特に、食事後2~4時間は結石を形成する物質の濃度が高まるので、これらを体外にスムーズに排出するために水分をしっかり摂ることが大切なのです。

とくに汗をかきやすい人は注意が必要です。水分不足になりやすい夏場は尿結石の患者が増えると言われており、地中海沿岸や東南アジアなどの熱帯地方では尿結石が深刻な問題になっています。

偏った食生活

健康維持のためにはバランスのいい食事を摂ることが基本ですが、食生活の乱れは尿結石に直結します。シュウ酸やカルシウム、プリン体が多く含まれる食品を食べ過ぎてしまうことで尿結石のリスクが高まります。

結石の成分の80%がシュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムなので、これらが多く含まれる食品を摂り過ぎないようにすることが大切です。プリン体はシュウ酸の元となるので、多量摂取はNGです。

夜遅い時間の食事

「結石は夜つくられる」と言われています。寝る直前に食事を摂ることは尿の濃度を高めてしまい、結石が形成されやすくなります。夕食はベッドに入る4時間前には済ませることが理想的です。

運動不足

普段運動する習慣のない人も尿結石になりやすい傾向にあります。体を動かす機会が極端に少ないと、もろくなった骨からカルシウムが溶け出します。

通常、溶け出したカルシウムは尿となって流れていくのですが、排出しきれなかったものが蓄積されると結石となって体内に残ってしまいます。

とくに寝たきりの高齢者は骨が弱くなりやすいので注意が必要です。また、長期間無重力生活を強いられる宇宙飛行士も尿結石の発症率が高くなると言われています。そのため、尿結石予防研究の被験者になることもあるようです。

尿結石を予防するために心がけること

上記の項目に一つでもあてはまるものがある人は、尿結石予備軍と言えます。あてはまる項目が多い人ほど尿結石になるリスクは高く、場合によってはまだ症状が出ていないだけで、すでに結石ができている可能性もあります。

しかし、尿結石は日頃から気をつけていれば予防ができます。先に挙げたチェック項目と合わせて、尿結石予防のために気をつけなければいけないことを確認していきましょう。

水分不足にあてはまった人は・・・ 水分不足にあてはまった人は

水を一日2リットル以上飲みましょう

長径10 mm 未満の尿管結石の多くは、自然排石が期待できる

参考:尿管結石はいつまで自然排石が期待できるか?

と言われています。結石が小さければ小さいほど、自然に体外へ排出させることができるのです。

自然排石を促すためには、食事以外で一日2リットル以上の水を飲むことが必要です。尿管などに詰まってしまった結石を水で押し流すのは保存的治療法と言われ、うまくいけば排尿と同時に排石されます。

水分であれば何でもいいということではなく、水道水・麦茶・ほうじ茶などが理想的です。コーヒーや紅茶、煎茶などは結石の原因となるシュウ酸が多く含まれているのであまりオススメできません。カルシウムが多い清涼飲料水や甘味飲料もNGです。

偏った食生活にあてはまった人は・・・ 偏った食生活にあてはまった人は・・・

シュウ酸が多く含まれる食品を摂り過ぎないように注意しましょう

結石の主な成分のシュウ酸は動物性たんぱく質に多く含まれます。たんぱく質は皮膚や髪の毛の形成する大切な栄養素ですが、過剰に摂取することで尿結石のリスクを上げてしまいます。

塩分や脂質、プリン体の多い食べ物も摂り過ぎに注意が必要です。ビールを飲みながらたらふく肉料理を食べて、締めにラーメン・・・お付き合いもあるかと思いますが、このような生活が続けば尿結石になるのは時間の問題です。

夜遅い時間の食事にあてはまった人は・・・ 夜遅い時間の食事にあてはまった人は・・・

睡眠の4時間前までに食事を済ませましょう

夕食の時間が遅い人や、夕食後すぐに就寝する習慣のある人は尿結石になりやすいと言われています。結石は睡眠中に作られるため、シュウ酸が多く含まれるものを食べ過ぎると尿の濃度が高くなってしまうからです。

一日の中で一番ゆっくり食事できるのが夜という人も多いと思いますが、就寝時間の4時間前には食べ終わるようにして下さい。寝る前にダラダラと間食をするのもNGです。

運動不足にあてはまった人は・・・ 運動不足にあてはまった人は・・・

軽いストレッチなどの運動を日頃から取り入れましょう

普段運動する機会の少ない人も尿結石予備軍です。脂っぽいものやビールを好む人でも、日頃から定期的な運動を欠かさない人はそうでない人より脂肪が燃焼されやすく、新陳代謝も活発。汗をかけば水分摂取量も増えるので、「食べたら出す」が自然にできているのです。

実際、運動することで体内の結石が砕けてしまうこともあり、ジョギングや縄とびなど体を上下に動かす運動は自動排石に効果があると言われています。痛みがない場合は縄とびを薦める医師も多く、運動することは歴とした尿結石の治療法なのです。

尿結石は日頃の生活習慣が大きく影響して発症する病気です。まれに代謝異常などで尿結石になることもありますが、ほとんどは偏った食生活と運動不足が原因で体内に結石が形成されます。

とくにシュウ酸が多く含まれる食品の食べすぎには注意しなければなりません。毎日の食事があなたの体を作ります。自分は尿結石の予備軍かも・・・と思った人は、まずは普段の食事内容を見直しましょう。

シュウ酸は野菜に多く含まれる!

シュウ酸は野菜に多く含まれる!

シュウ酸は、アカザ科やナデシコ科の植物に多く含まれる有機酸のことです。まず、シュウ酸が多く含まれる食品にはどんなものがあるかを見てみましょう。

野菜類100gあたりのシュウ酸含有量(mg)
種類含有量(mg)
ホウレンソウ、スイバ800
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、レタス300
サツマイモ250
ナス200
ダイコン、コマツナ、カブ50

厚生労働省では、一日に必要な栄養素やその理想量を『日本人の食事摂取基準』としてガイドラインに定めているのですが、残念ながら、シュウ酸の基準摂取量はどこにも明記されていません。

また、どれくらい食べたら結石ができるという具体的なデータを取ることも難しく、「一日〇gまで」と定めることが難しいのです。

アメリカでは一日50mgという制限値があるようですが、食生活や体質が異なる分、この数値が日本人に適切かどうかという判断をするのが非常に難しいところでもあります。

シュウ酸は栄養素ではないため、積極的に摂取しなければいけないものではありません。だからと言って、鉄分やビタミンCなどの栄養素が豊富なほうれん草を食べないというのは少し違います。

実は野菜に含まれるシュウ酸の量は、ひと手間調理方法を工夫するだけで50%近く減らすことができます。まずは簡単にできるものから取り入れてみて下さいね。

1.ほうれんそうは茹でて食べる ほうれんそうは茹でて食べる

水溶性のシュウ酸は茹でることで減らすことができます。茹でるとアクになってシュウ酸が流れ出ていくので、ほうれん草はしっかり茹でてたべることが大切です。

また、シュウ酸はカルシウムと一緒に摂取することで尿中に排出されるのを防ぐ効果があることもわかってきています。カルシウムは腸の中でシュウ酸と結合するので、尿ではなく便として体外へ排出されます。

つまり、ほうれん草のおひたしにカルシウムが豊富なかつおぶしをかけて食べるのは、尿結石予防のための理想的なメニューと言えます。しらすなどの小魚を入れて食べるのもヘルシーで美味しい食べ方ですよね!

2.牛乳を飲む 牛乳を飲む

カルシウムを摂取するという意味で、食事の際に牛乳を飲むこともオススメです。

そのまま飲むのもいいですし、料理にも使える万能食材なので、積極的に摂取することを心がけましょう。ココアや紅茶にもシュウ酸が多く含まれるのですが、牛乳と混ぜて飲むのは最高の組み合わせです。

3.カリウムの多い食材を選ぶ カリウムの多い食材を選ぶ

カリウムは尿の状態を結石ができないように保つ働きがあります。さらに、野菜と果物に含まれている食物繊維やマグネシウム、クエン酸、フィチン酸、抗酸化物質が結石の予防に役立つのです。

参考:尿管・尿路結石を予防・改善する食事・食べ物

カリウムは、アボカド・わかめ・こんぶ・豆類に多く含まれます。シュウ酸が多い葉物野菜はサラダとして食べる機会が多いと思いますので、これらの食品を組み合わせたメニューにするのがいいでしょう。

その他、酸っぱさの成分であるクエン酸は結石の形成を阻止してくれる物質なので、積極的に摂取するように心がけましょう。クエン酸はレモンやキウイに多く含まれています。

シュウ酸を含む葉物野菜は多いですが、シュウ酸を気にしすぎて野菜を食べないというのが一番体に良くないです。ほうれん草を毎日1kg以上食べ続けることで健康被害が出るようなレベルなので、まずは栄養バランスのいい食事をとることを心がけましょう。

青汁にはシュウ酸が多く含まれるのか?

青汁にはシュウ酸が多く含まれるのか?

原料に葉物野菜が多く使われていることから、青汁にはシュウ酸が多い=尿結石になりやすいという噂が広がっているようです。青汁の主な成分として、ケールや大麦若葉、明日葉などがありますが、これらの野菜にシュウ酸はほとんど含まれていません。

逆に、ケールにはカルシウムが多く含まれているので、尿結石を予防したい人にはオススメの飲み物と言えます。仮にほうれん草やブロッコリーなど、シュウ酸が多い野菜を使用している青汁でも、一日1~2杯程度であれば尿結石のリスクはほとんどありません。

先ほど「ほうれん草1kgを毎日食べけることで健康被害が出る」と書きましたが、これはシュウ酸を毎日8000mg摂取するのに値します。この量を日常の食事で摂取することはまずありえません。

それよりも、味付けの濃い肉を食べたり、ビールを毎日飲む習慣がある人の方が尿結石のリスクは高まります。青汁を飲んだからと言って体内のシュウ酸値が高くなるということはありませんので、安心して下さいね。

青汁を飲んでも尿結石のリスクが高くなることはない!健康のために青汁を飲みましょう!

青汁を飲んでも尿結石のリスクが高くなることはない!健康のために青汁を飲みましょう!

青汁を飲むことで尿結石になる可能性はほとんどないということがわかりました。

尿結石を治療中の人、または尿結石を予防したい人は、まずは日々の食生活を見直すことが大切です。バランスのとれた食事、水分補給、適度な運動を心がけましょう。

不足しがちな栄養分を補ってくれる青汁は、あなたの健やかな体をサポートしてくれる力強い味方です。健康で丈夫な体づくりのため、毎日の生活に青汁を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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管理人自己紹介

青葉しずく(アラフォー)

青汁の教科書を運営している管理者であり、日本一青汁に詳しい現役栄養士の青葉しずくです。

青汁は現代人に不足がちな野菜の栄養をしっかり補うことのできる数少ない健康飲料。一人でも多くの人に飲んでもらいたく、日々青汁の研究を続ける毎日です。

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